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【世界十五大哲学:大井正/寺沢恒信】イチかゼロか、それが問題だ

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あなたは受験や就活を経験したことがありますか?

経験した人なら分かるでしょう。受験であれば倍率10倍、就活だと文字どおりケタ違いで倍率300倍とかザラにありますよね。 

少しだけ調子にのりますが、かく言う私も、新卒のときは3000人受けて10人採用されるちょうど倍率300倍の企業に入りました。いやあ、懐かしいです。ちなみに倍率10倍の受験に失敗したこともあります。

 

《目次》

 

確率はアテになるのか?

正直アテになりません。とか言うと、そんな訳ない!店長は変なヤツだ!シカだし脳が小っせーんじゃねーの。ってケチつけちゃいます?

でも、冒頭の受験と就活の例をみてください。実際、私は倍率300倍の就活に受かって、倍率10倍の受験に落ちています。

なぜこんな逆転現象が起きるのでしょうか?

それは、受験や就活の正否は確率ではなく、自分が受かるべくして受かる実力があったのか、それとも落ちるべくして落ちる実力しかなかったのかが本質的な問題だからです!

よく考えてみたら当たり前ですよね。でもはじめは騙されませんでした?

何世紀か前から、人はギャンブルや仕事でのデータ処理に慣れてしまって、客観的な数字を神格化してしまうクセが染みついてしまっているのです。 客観的な数字にどっぷり浸かると、それが自分にとってどんな意味を持つのかがマスクされてしまいます。

 

実存主義のハシリ

「じぶんの魂」ー全世界にもかえがたい、この、じぶんの魂、じぶんの生命ー

これが、キルケゴールの「問題」であった。哲学体系は、たしかにすべてを説明する。歴史を、人生を、生を、死を、説明する。しかしそれが、この「私の問題」と、さしあたり、なんのかかわりがあるのか?

主体性のありかた、つまり実存をひたすら考え抜いた哲学者。それが実存主義のハシリ、キルケゴールです。 

この言葉は、確率の例よりもエッジが効いています。なぜなら、形而上学での一旦の結論とはいえ、「客観的真理」が既に探求されているのにもかかわらず、それに抗ってまで「私の問題」は真理とはかかわりがないと言っているからです。

人がどうとか、確率がどうとか、真理がどうとか、関係ないんです。重要なのは、自分にとってイチかゼロかという点だけです。

周りの人たちがみんな試験に落ちてても、確率が300分の1でも、自分がその1人になればいいだけなんですよ!

「一般的にはこう言われている」「こういう傾向にある」の一般や傾向と自分は関係がないのです。例外になれば良いだけのことですから。

 

世界十五大哲学はオススメですよ

ちなみに、この「世界十五大哲学」は、元外務省主任分析官の佐藤優氏が自著で高校時代に読んだ名著として紹介したことがきっかけで、廃版だったのが復刊した本です。私も佐藤さんの著書経由で、この本にたどり着きました。

ソクラテスからサルトルまで、十五の大哲学者を時系列に紹介している、名著のなかの名著です。