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【寿命1000年:ジョナサン・ワイナー 】100年どころじゃない!

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人間の寿命ってどこまで延びるのでしょう?

誰しも一度は自身の余命の期待値と紐づけて考えたことがある疑問ではないでしょうか。

 

《目次》

 

これまでに寿命はどれぐらい延びたのか

厚生労働省の統計データによると、2015年現在の平均寿命(0歳児の平均余命)は男性80.50歳、女性86.83歳だそうです。

男女まとめた日本人の平均年齢は、これまで以下のとおり延びています。

縄文時代:15歳

江戸時代:41歳

1900年   :44歳

2015年   :84歳 

栄養面の改善によって紀元前の時代から1900年頃までに倍増、衛生面の改善や医療の普及によって1900年ごろから現在までに倍増、と倍々ゲームで増えているとアバウトに解釈されています。

 

これから寿命はどれぐらい延びるのか

これは一説ですが、ヒトは1000年まで生きられるのではないかとイギリスの老年学者 オーブリー・デ・グレイは発表しています。

デ・グレイが挙げる七つの老化原因は老年学者にとっては、いわば精神科医にとっての七つの大罪であると言える。

まず、私たちの体内の分子が年齢とともに絡みあって硬くなり、まるで悪魔が分子ホッチキスをもって体内を毎日走り回っているかのように、分子どうしがあらゆる場所でくっついていくことが挙げられる。このホッチキスの針が、生物学者の言う架橋結合である。二つめは、年齢とともに起きる細胞内のミトコンドリアの衰えである。三つめは細胞内にたまるゴミ。四つめは細胞外間隙にたまるゴミ。五つめが、一部の細胞が老いて、ただそこにいるだけで機能を果たさない厄介者になること。六つめは、一部の細胞が死んでまわりの細胞に毒素をまき散らすこと。最後に、私たちは体内細胞でも最悪の「市民」が細胞核の遺伝子に危険な突然変異をもたらし、これらの細胞の子供が癌になることが挙げられる。

われわれは、 これまで寿命を倍々ゲームで延ばしてきました。しかし、しょせん「倍」と「倍」です。

寿命が延びるたびに、主な死因は変化してきました。栄養失調を克服したら結核、結核を克服したら癌・・・という具合です。 

しかし、デ・グレイは、七つの問題すべてをいちどきに解決すれば、寿命は一気に1000年まで延ばせるというのです!

七つめの問題、現時点での死因ナンバーワンの「癌」を克服する最大のハードルは細胞の染色体の末端にあるテロメアに関する課題です。デ・グレイはこの1点に絞ってアプローチします。細胞が分裂する度にテロメアは短くなります。このテロメアの限界によって細胞の分裂可能な数が決まっているのです。しかしテロメアを修復するテロメラーゼという酵素があり、そのはたらきで無限に増殖可能になった細胞。これが癌細胞です。

「テロメラーゼ遺伝子を死滅させれば、それですむ」

「10年かかるかもしれないし、20年かもしれない。でも、一世紀とはかからないよ」

いま生まれてくる子供は、寿命1000年の世界を生きるのだろうか?そうだとしたら随分人生設計変わりそうです。