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【ミッションからはじめよう!:並木裕太】問題が未解決のまま終わるワケ

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「計画倒れ」味わったことありますか。いやな響きですね。

計画が実行されず、問題が未解決のまま放置される理由は1つです。『ミッションからはじめよう!』には実行に到り、継続するための方法論が書かれています。

《目次》

 

なぜ実行段階で失敗するのか

人は新しいことを恐れます。面倒がります。それまでやってきた慣れた方法に戻りたがります。それが、自分たちの既得権を脅かすものであればなおさら。そもそも、変革とはつねに古いやり方・仕組みを捨てることなのですから当然です。

当たり前ですよね。何をするにも既得権が障害になることには、あなたも既に気づいているはずです。それと「面倒くさい」という惰性。冒頭の問いかけの答えは「既得権と惰性が理由でオジさんたちが幅を利かせて全然前に進まない」です。悲しいけど現実なのよね。

しかもこのオジさんの適用範囲は、いわゆる「計画」といって正式に立てたものにとどまりません。顧客へのメール対応とか普段のちょっとした仕事でも、「前例に倣え!」と言わんばかりにオジさんがしゃしゃり出て前に進まないことありますよね。時間の浪費なので止めてほしいです。が、人間とはそういうものです。

人は簡単に動かないという当たり前の前提をもとに、本著の展開は進んでいきます。

 

RECが変化を起こす肝

課題の重大さを認識、つまり、レジスターし、

課題が我がことであると理解、つまり、エンゲージし、

その課題を解くことが自分の仕事であると感じている、つまり、コミットしていることを伝えてください。

このレジスター(Register)、エンゲージ(Engage)、コミット(Commit)、頭文字をとって、レック(REC)が変化を起こすときの肝なんです

R→E→Cの順番が重要です。

まずは「認識」。問題を問題だと認識しなければ人は動きません。「このままじゃダメだ、どうにか変えなければいけない」と思ってもらうこと。関係者全員にです。一部では不完全で、全員が無理だとしてもキーとなる人物には強力に問題を「認識」してもらわなければなりません。

つぎに「参加」。引用とは若干違いますが、ここではengageを「参加」と訳します。他人事ではなく、自分のこととして向かい合って参加してもらう段階。面倒だからとか解決できそうにないからといって、自分は関係ないと決め込んで無視させないこと。「しょうがない」ではなく「しょうがある!」と考えよ、と大前研一もどこかで言っていました。

最後に「約束」。ライザップでも「結果にコミットする」と言っていますが、これは結果を出すことを決心し、結果を出すことを自分自身に「約束」するということです。自分の守備範囲に責任をもって実行を誓う、RECの最終段階です。

既得権に溺れて惰性で生きる人は、RECで脳に問題と計画を録音してやらなければ動かないのです。

 

ミッションコーン

表紙をみてください。真ん中に三角があります。これが「ミッションコーン」。フレームワークの1つです。

一番底に「エビデンス」を書き、中段左に「機能的ベネフィット(目に見えて直接的に得られる価値)」中段右に「感情的ベネフィット(その価値が提供されたときにどんな気持ちになるか)」を書きます。感情も忘れず入れるのがポイント。

そして最後にミッションを書き入れる。そうすると思いつきや美辞麗句、装花的なミッションにならないというフレームです。単純なのですぐ理解できますよね。事例が多く紹介されていますので、そこは本著に譲ります。手に取って、ご参照ください。

 

まとめ

具体性のある計画をたて、RECで巻き込んで実行に移す。計画で終わらせないためにどうするか?が本著最大の課題であり、著者の並木さんが他のコンサルタントと差別化されている力点でもあります。

あと蛇足ですが、自分自身が既得権と惰性で動かないオジさんにならないように注意しましょう。

 

並木裕太の他の本

まとめ系の本。三谷宏治『経営戦略全史』でもいいですが、1つコンサル系のまとめ本を読んでおくと、見たことありそうな理論に他の本でぶつかったとき、ひも付けできるようになります。頭すっきりします。

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