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【スリッパの法則:藤野英人】企業が成長し続けるための一つの条件

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企業が成長し続けるための条件とは何でしょう?法則みたいなものがあるのでしょうか?

投資家の目線で書かれた『スリッパの法則』から考察してみます。

《目次》

 

レオス・キャピタルワークス藤野英人という人

藤野英人は野村投資顧問、ゴールドマン・サックスを経て2003年にレオス・キャピタルワークスを創業したファンド・マネージャーです。

藤野さんの著書『投資家が「お金」よりも大切にしていること』を読んだ1ヶ月後、わたしはレオス・キャピタルワークスにアカウントを開き、積立投資をはじめました。

自分が買っている商品のいくらがどの会社に回っているのかを考えよ、応援したい会社の商品や株を買え、など書かれていることが全てスッと腑に落ちるできるものだったからです。だから早速、応援したい藤野さんの会社にお金を預けることにしたのです。

信長企業とは

本著はファンド・マネージャーの藤野さんが四千社を超える会社を訪問し、まるで医師が患者に問診するように、会社の雰囲気や社長の様子を細かくみて気づいた法則が書かれています。そのなかの一つをピックアップします。

いま、企業が必要とするのはイノベーター型の経営者なのです。旧来のビジネスモデルを壊し、時代に合った新しいものにつくり替えていく経営者です。

こうした経営者の率いる企業を、私は「信長企業」と読んでいます。なぜならば、織田信長はビジョン・ミッション・能力主義・オープン化・イノベーション・権限委譲という、現代の企業にもっとも必要な思想を持っていたからです。信長は天下統一を目標に「天下布武」というスローガンをつくり、それを徹底させています。

「天下布武」は当時の武士たちにとってモチベーションの上がる大胆な目標、「経営理念」だったことでしょう。夢があって、自分が何に向かってどのような努力を重ねればよいかが「天下布武」には含まれているからです。

たった四文字だけど、具体的な目標です。これが現代の大企業にありがちな「人と地球にやさしいエコな天下」だったら誰もついてこなかったでしょう。聞こえはいいけれど、何すれば良いのか、評価されるのか全然分かりません。それ以前に時代錯誤だし。

藤野さんは信長の業績は中世から近代へ時代を開いたことにあると考察していて、以下の例を挙げています。

  • 規制緩和政策の一種である楽市楽座:自由経済圏
  • 代表例として農民出身の秀吉を評価:「成果主義」
  • 長篠の戦いで鉄砲を採用/南蛮文化の導入:「イノベーション」
  • 有力武将に権限と将兵を与えて各地域を攻略:「カンパニー(事業本部)制度」

出口さんの言うタテ思考を地でいっています。 

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信長企業の凋落

「天下布武」で大躍進した信長も、ご存知のとおり本能寺の変で末路を迎えました。

この説では信長の強引さと傲慢さが明智光秀の謀反を招いたとされています。天下布武を掲げて強力なリーダーシップで引っ張ったものの、最後に部下より自分を優先したから起きた悲劇です。西郷さんは「自分<人<天」と説いたのに反し、信長は「人<自分<天」だったのでしょう。最後は「人<天<自分」と天下よりエゴが勝っていたのかも知れません。 藤野さんのアナロジーでいけば、現代の成長企業も顧客や社員より自社が勝ったら黄信号、社会貢献より自社が勝ったら赤信号ということです。

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