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【1Q84:村上春樹】ノンフィクション読者層も楽しめる!

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これだけ本を読みながら、小説はほとんど読まない。なので村上春樹を読んだのは『1Q84』が初だった。

《目次》

 

ノンフィクション読者層にもおすすめ

ノンフィクション読者も、1Q84』はかなり楽しめる。ノンフィクションのみに極端に偏っている僕がいうのだから、試してみてほしい。

もしかしたら村上春樹全般にいえることかも知れないが、小説をゆっくり読む時間があまりなくて他はまだ読めていない。逆に「ノンフィクション読者にもおすすめの小説」があれば教えてください。

 

1Q84』の要素

マルクシズムにのっとったゲリラ的な革命運動を希求し続けようとする過激な「武闘派」と、現在の日本においては暴力革命は現実的な選択ではないという事実を受け入れ、その上で資本主義の精神を否定し、土地と共に生きる自然な生活を追求しようとする比較的穏健な「コミューン派」に、グループが大きく二分してしまったのだ。

宗教の描写は、新興宗教だけでなくイスラム国のような存在もイメージさせる。

元ネタのジョージ・オーウェル『1984年』のように社会主義へのアンチテーゼと思いきや、資本主義の連続性を指示するわけでもない。

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「妊娠できない」人種が現れるあたりは、バイオの発展後というかシンギュラリティ後の世界というか、未来の機械と人間の関係も想像させる。

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クラシックが流れてシーンを彩り、文庫版の表紙絵はヒエロニムス・ボス「快楽の園」というアートセンス。

このあたりが本著に惹かれた点なのだろうなと振り返って思うところだ。