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友達づくりに消耗してる人はこれ読んどけ

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リアルな友達やSNSで「いいね!」し合ったりする友達に時間を割き過ぎて消耗している人、はたまた友達がいないと悩んでいる人は、瀧本哲史著『君に友だちはいらない』を読むといい。

「あ、苦労して友達づくりなんてしなくていいんだ」と気づくはずだ。

よいチームの条件

1.少人数である

2.メンバーが互いに補完的なスキルを有する

3.共通の目的とその達成に責任を持つ

4.問題解決のためのアプローチの方法を共有している

5.メンバーの相互責任がある 

本著のなかで引用されている元マッキンゼーのパートナー、ジョン・R・カッツェンバックらが分析した「抜きんでた」成果をあげたチームの共通項である。

3〜5番はどれも目的や戦略イメージの共有、責任の明確化である。1.少人数である」は3〜5番の状況をつくるために必要な条件だろう。実際、責任者が何人もいたり、1つのプロジェクトに関わる上位者が多過ぎると、物事を達成するために最も重要だといっても過言ではない「当事者意識」が薄れてしまう。

誰かがやってくれるとか、もし予定が遅れたり失敗しても自分に責任はないと思った瞬間にプロジェクトの推進力はガクッと落ちる。小さなものから大きなものまで、ミスも当然増える。

そして瀧本さんも本著で厚めに解説しているが、「2.メンバーが互いに補完的なスキルを有する」がチーム形成にかなり重要な要素なのである。まさに「ダイバーシティ(多様性)」のことだが、ダイバーシティの効果を正確に理解するには経営学者の入山章栄の近著『ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学』が参考になる。

入山さんは、本当に使えるダイバーシティは専門性の違いのみで、人種・年齢・性別の違う人たちを増やしても影響がないどころか、マイナス効果だという研究結果を紹介している。やはり同じ年齢、性別でざっくばらんに議論した方が仕事は前に進むということだ。その中で、自分では解決できないことを解決できる専門性をもった仲間が必要なのである。

【ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学:入山章栄】トランザクティブメモリーとは? - Inyoshoten Plus

 

ワンピース型ではなく7人の侍型が理想

現実の海賊たちは、必要性があるから、仲間をつくった。仲間を見つけるのが目的ではない。私たちが暮らす社会も基本的に同じだ。仲間をつくるために、仲間を探すのではない。

まず最初に目的があり、そのために仲間を集めるというのが正しい順番のはずだ。

「少人数」、「 専門性の違い」、「共通の目的」と聞くと、ワンピースのルフィらのチームは最高のチームのように一見みえる。

しかし、瀧本さんはワンピースで描かれる仲間は「一緒にいること」自体を目的とした単なる仲良しごっこであり、ファンタジーの世界で読者を魅了できても、現実のビジネスではやっていけないと断ずる。一緒にいることを壊そうとする者を敵とみなして戦う、さながら田舎のヤンキーのようである。

ワンピースに対して、7人の侍は成功するベンチャー企業に似たチームで、こちらは「村を守る」という共通の目的のもとに一時的に集まった個性豊かな面々で構成されている。「一時的に」というのがポイントで、ワンピースと違って目的が達成されたら即解散する。瀧本さんによると、ベンチャー企業も永続的な社員ではなく、目的に見合った専門性をもつ人材を集めないと、人員の新陳代謝がなくなり、新しい何かを生み出す活力が失われる。

 

どうしても作りければ

ダメなヤツとずっと同じ時間、同じ場所で過ごしてダメな情報に囲まれていると、自分もその水準になってしまうことは避けられない。人生の無駄遣いだと瀧本さんは極論を書いているが、ストレス解消のためなどと割り切っていれば、時間を限ってリアルでもSNSでも友達と大いにつきあえば良い。

友達がいないけれど、どうしても友達を作りたいという人は、ネットの不特定多数を勝手に友達と思っておけばいい。ネットの世界は報道や権威の延長ではなく、友達が居酒屋でワーワー騒いでいるのと同じ感覚だろうから。ただ注意すべきは、ネットでは四六時中店が開いていて誰かしら友達がいるので入り浸りすぎないことだ。それこそ人生の無駄遣いになってしまわないように。