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「名言」とか、「武士」みんな好きでしょ?

哲学 哲学-古典
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今回は軽めにいきます。

雑誌で紹介されていた本『武将〈サムライ〉の言葉』。引用されていた勝海舟の言葉がジワっときたので手に取りました。著者は自称「歴史探検家」の高橋伸幸さん。

昨日コンビニにいったら雑誌の前のフックにかかっているスペース(ありますよね?)、あそこに置いてありました。読んだ後にコンビニの棚で見つけたのですが、何だか本の格が下がったような気持ちになりますねアレは。。何でしょう、「手に取りやすい」ということで「大衆向けで深みがない」、「マーケティングがんばってる」ということで「掘り出し物感がない」という理由からくる残念な気持ちでしょうか。

本著には白河上皇とか、一休、世阿弥、松尾芭蕉、杉田玄白、与謝蕪村、福沢諭吉、岩崎弥太郎、などなど「武士じゃないじゃんソイツ」とツッコミ入れたくなる人物が多数登場する。名言であれば武士である必要はないけれど、それなら「武士の言葉」というタイトルはマッチしないよねという感想はあった。

あ、名言自体は良かったので、一応おすすめではある。

《目次》

 

弁慶の名言

敵が傲り高ぶっているならば、自分は謙虚であれ、

敵が卑屈になっているならば、自分は傲岸になれ。

これ、ものすごい分かる。僕は武道をやっているからか、敵の出方を見て逆の反応をするというスタンス、とても共感がもてる。

相手の出方を待ってしまうと後手に回ってしまうのだが、それでも自分の手のうちを先に明かすより、最初は「見(ケン)」に徹した方がリスクは少ない。だって、先に自分の手を出したら相性が悪くて一発で負けてしまう場合もあるから。これは武道だけではなく、ビジネスや私生活でも同じではないだろうか。

 

一休宗純の名言

そもそもこの世で夢でない時などなく、骸骨でない人間などいない。それを五色の皮に包んで、男や女と呼んでいる。息が絶えて皮膚が腐って破れると、何もなくなってしまうものだ。

顔の見た目や身体に強いコンプレックスを抱いている人、美容整形を繰り返して消費してしまう人に読んでほしい一節。

「人間の身体は借り物」という考え方は仏教をはじめ、世界の宗教で共通の概念だ。キリスト教、ユダヤ教、イスラム教の原点でもある全てのバイブルには「受肉」に当たる表現が出てくる。神の子だったり預言者が、キリストやムハンマドという人の体を借りて教えを与えているという考え方だ。

一休の言葉「五色の皮に包んで、男や女と呼んでいる」「息が絶えて皮膚が腐って破れると、何もなくなってしまう」は、この世界中の宗教の基本概念をうまく表現している。

 

高杉晋作の名言

平生はむろん、どんな難局に陥っても、困ったという一言だけは断じて言うなかれ。

「困った」とか「もうダメだ」が口癖になっている人はいないだろうか。

激動の時代と人生を生きて、若くして命を落とした高杉晋作ですら、「困った」という一言だけは発しないようにしたのだという。そう考えたら、現代の苦悩ごときでいちいち「困った」と言うのはバカバカしい。そう思わない?

 

竹中半兵衛の名言

人は皆、合戦談を聞くとき、大事なことは問わず、聞かないで済むことを質問するから、手柄を立てられない。

会社の会議でも同じ。合戦もそうだろうけど、業務の報告も、ただの1つのストーリーではない。興味本位のどうでもいいことばかり聞く人がいるが、次に自分が同じシーンに出くわしたらどうするか?そう考えて話を聞いて、質問する人が次に手柄を立てられる人に違いない。

 

勝海舟の名言

行いは俺のもの、批判は他人のもの。俺の知った事ではない。

座右の銘を聞かれてこれを言ったら、場がピリっとしそうだ。しかし、同時に自分の価値観を端的に伝えられる。

一般人でもたまに「好きな言葉は?」「座右の銘は?」と聞かれることがあるだろうから、座右の銘探しを目的として本著を手に取ってみると良い言葉がみつかるかもしない。